公開日:2022.03.14 最終更新日:2022.05.11
令和3年4月1日より技術者検定制度の改正が行われました。これにより、一級の第一次検定合格者には「技士補」という称号が付与されます。改正後の今年度、各技術検定の第一次検定が実施され、続々と「技士補」が誕生しています。
一級の第一次検定の合格者は、「当該工事の主任技術者としての資格・経験」があれば「監理技術者補佐」として責任ある立場で現場へ配置されることもできます。また、「監理技術者補佐」は経営事項審査において加点対象ともなりました。
技術検定制度について大きく変わった点は下記のとおりです
1.技術検定の方法の改正
検定方法は以下の図の通りに改正されました。
国交省資料より抜粋
改正前は「学科試験」+「実地試験」という呼称で、両方に合格後「技士」の称号が与えられていました。今回の改正で、「第一次検定」+「第二次検定」という呼称に変わり、両方に合格した者が「技士」の称号を得るだけでなく、第一次検定のみの合格者にも「技士補」の称号が付与されることになりました。名称変更に伴い、試験範囲も若干変更されています。
2.受検資格の見直し
また、一級の一次試験の受験資格についても下記の通り見直されました
主な改正点は「二級の第二次検定合格者」という受験資格で一級の一次試験を受験する場合です。
改正前も、二級の技術検定合格者であれば一級の技術検定の受検は可能でしたが、合格後に「指導監督的実務経験を一年以上含む5年以上の実務経験」が必要でした。
今回の改正で、この受検資格について「二級の第二次検定に合格した者」とされ、合格後すぐに一級の第一次検定が受検できるようになりました。
ただし、この場合、他の受験資格(学歴等に応じた実務経験等)と異なり、一級の第二次検定を受検するには「二級の第二次検定合格後、指導監督的実務経験を含む5年以上の実務経験が必要」とされています。
また、ここで必要とされるのは、自身が受検した技術検定と同種目での実務経験です。土木施工管理の技術検定を受検するのに、管工事の実務経験を積んでも認められません。
それぞれの技術検定の詳細な受験資格については、下記の指定試験機関にて詳細が発表されています。
「建設機械」
(一社)日本建設機械施工協会:https://www.jcmanet.or.jp/
「土木、管工事、造園、電気通信工事」
(一財)全国建設研修センター:https://www.jctc.jp/
「建築、電気工事」
(一財)建設業振興基金:https://www.kensetsu-kikin.or.jp/