公開日:2022.10.14
令和4年8月30日、閣議決定により、特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針の改正が行われました。建設分野に関する変更内容で最も大きなものが「業務区分の統合」です。
【業務区分の統合の詳細】
この運用方針の変更に伴い、建設分野における特定技能の業務区分が従来の19区分から3区分に統合されました。また、業務区分の統合に併せて、これまで特定技能に含まれていなかった建設業に係る作業についても、全て整理後の業務区分に取り込まれ、建設関係の技能実習職種(25職種38作業)を含む建設業に係る全ての作業が特定技能の対象となりました。
国交省資料より抜粋
【既に特定技能の資格を持っている場合】
令和4年8月30日時点で特定技能1号の資格を持っている場合、下表の通りの資格を保有しているとみなされます。
国交省資料資料より抜粋
また、以下の資料のとおりの建設業に従事することが可能です。
【統合に伴う手続き】
既に特定技能での在留資格を得ている、または、特定技能への在留資格変更許可申請中である等の場合、業務区分が統合されたことにより、何らかの変更手続きが必要になるのではないかと思われるかもしれませんが基本的には手続き等は必要ありません。
以下に出入国在留管理庁の「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針(分野別運用方針)の改正に係るQ&A」から引用したものを一部掲載します。
Q1「統合前の業務区分のいずれかに従事する特定技能外国人として在留している場合、業務区分の統合に伴う在留資格変更の手続が必要?」
A1「統合後の業務区分に従事するものとみなされるため、業務区分の統合に伴う在留資格変更等の手続は不要です。」
Q2「「特定技能」への在留資格変更許可申請又は在留期間更新許可申請をしている場合、業務区分の統合に伴う再申請が必要?」
A2「再申請の手続は不要。統合後の業務区分の申請がなされたものとみなして判断されます。」
Q3「統合前の業務区分での就労を目的に「特定技能」に係る在留資格認定証明書交付申請中の場合や、既に在留資格認定証明書を交付されたものの上陸申請に及んでいない場合、分野統合に伴う再申請の手続は必要?」
A3「再申請の手続は不要。在留資格認定証明書交付申請中の場合は、統合後の業務区分の申請がなされたものとみなして判断されます。」
Q4 「現在建設分野で在留している特定技能外国人は、いつから統合後の業務区分の業務に従事することが可能?」
A4「閣議決定日(令和4年8月30日)以降、統合後の対応する業務区分の業務に従事することが可能となります」
※ただし、新たに従事できるようになった業務に従事する場合には、労働災害を防止するため、十分な訓練や安全衛生教育を含む各種研修を実施する必要があります。また、受入認定計画以外の職種や作業に従事させる場合、変更後に従事する業務内容について同等の技能を有する日本人と同等額以上の報酬額になるよう整合のとれた昇給を行い、その旨を明記した雇用契約を締結したうえで、国土交通大臣に外国人就労管理システム上で届け出る必要があります。
外国人就労管理システムはこちらから
(国土交通省:外国人就労管理システム【特定技能制度(建設分野)】へリンク)
建設分野における特定技能制度の概要や、キャリアパスイメージについては下記の資料をご参照ください。
国土交通省資料より抜粋
国土交通省資料より抜粋