公開日:2021.06.11 最終更新日:2022.05.11
令和2年の10月の建設業法改正に伴い、建設業許可の事前認可によるスムーズな承継や、個人事業主における相続が可能となりました。
法人の場合でも、個人の場合でも許可を承継する側(譲受人や相続人)の建設業許可の有無は問いませんが、許可要件が整っていることを疎明する書類が別途必要となります。
【事業承継の種類】
建設業許可の承継が想定されるのは大きく以下の4つの場合です
・事業譲渡(個人事業主の法人化や生前の事業譲渡も含む)
・合併(新設合併・吸収合併)
・分割(新設分割・吸収分割)
・相続(個人事業主のみ)
【事業承継の際の基本事項】
基本事項については以下の通りです
(1)許可番号について
基本的には被承継会社(被相続人)の番号を引き継ぐ形になりますが、双方が許可業者だった場合は、どちらにするか選ぶこともできます。
(2)許可が承継できない場合
①許可の一部のみの承継をすることはできません
つまり、土木・建築・とびの許可のある会社の建設業許可業者としての地位を承継する場合に、土木だけ承継するという事はできません。
②同じ業種で、一般・特定で重複する許可がある場合は承継ができません
A社とB社の合併において、A社が特定許可のとび、B社が一般許可のとびを持っている場合には、A社(特定)、B社(一般)のどちらかがとびについて先に廃業届を出していれば、承継可能です。
(3)認可申請の手数料は無料です
(4)許可の有効期限
●事業承継の場合:事業承継の効力発生の日から5年後
それまでの許可の有効期限は、事業承継日に合わせて全て更新されます
●個人事業主相続の場合:被相続人の死亡の日から5年後
(5)承継者・相続人について
承継・相続する側の建設業許可の有無は問われません
次に、法人の場合を例に挙げて見ていきましょう
【同シリーズ関連記事はこちら】
新・担い手三法と建設業法改正-① ~概要編~
新・担い手三法と建設業法改正-② ~経営業務管理責任者の要件変更編 ~
新・担い手三法と建設業法改正-③ ~社会保険加入編~
新・担い手三法と建設業法改正-④ ~主任技術者、監理技術者に関する変更編~
新・担い手三法と建設業法改正-⑤ ~主任技術者、監理技術者に関する変更編その2~
新・担い手三法と建設業法改正-⑥ ~主任技術者、監理技術者に関する変更編その3~
新・担い手三法と建設業法改正-⑧ ~事業承継と相続編その2~
新・担い手三法と建設業法改正-⑨ ~事業承継と相続編その3~