公開日:2021.08.27 最終更新日:2023.03.29
平成31年4月1日より改正労働基準法が順次施工され、時間外労働に関して罰則付きの上限規制が設けられることとなりました。
建設業界は、この規制に関して現在5年間の猶予期間中ですが、令和6年度にはこの規制が適用されることになります。
【改正による変更点】
改正により、時間外労働について以下の通り定められました。
1.「原則」
臨時的な特別の事情がある場合を除き、「月45時間・年360時間」を超えてはならない。
2.「上限規制」
臨時的特別の事情がある場合でも、以下の定めを遵守する
(1)時間外労働が年720時間未満である
(2)年に720時間の範囲内で
①時間外労働と休日労働の合計が月に100時間未満
②時間外労働と休日労働の合計について、「2カ月平均」「3カ月平均」「4カ月平均」
「5カ月平均」「6カ月平均」が全て80時間以内
③時間外労働が原則の45時間を超えることができるのは年に6カ月が限度
※解説はこちらから
⇒時間外労働の上限規制 | 働き方改革特設サイト | 厚生労働省 (mhlw.go.jp)
3.「罰則」
違反した場合6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金
4.「建設業における例外等」
建設業界については「事前に予測できない災害の復旧・復興工事」の場合は上記上限規制のうち②③は除外されます。
また、罰則について6カ月以下の懲役となった場合、建設業法の許可の取消基準である「禁固以上の刑」に該当します
建設業では他の産業と比べ労働時間が長いことや、休日数が少ないことが課題となっています。国土交通省では、上限規制の猶予期間終了に向け、長時間労働の是正や週休2日取得を推進するため、各種の取り組みを行っています。その一環として下記のような専用ページも設けています。
詳しくはこちら
国土交通省中央建設審議委員会の配布資料より抜粋